高濱正伸さん講演会『母親だからできること』

今回は、テレビやラジオなどのメディアにも多数ご出演されておられる超人気講師「花まる学習会」代表高濱正伸先生です。「この国は将来飯を食えなさそうな子を量産している」と大学時代に痛感したことが花まる学習会のスタートになったと仰られる高濱先生。

 

ノーベル賞受賞者はすべて田舎育ちの子供たち。「見えないものを見る力!」この地頭のある子がノーベル賞や新しい企業を生み出すリーダーシップのある子に育つそうです。

 

それは幼児期の遊びの中にあると仰います。「面白いことに集中して没頭すること!」 「楽しいことしよう!」とする頭。それは目に見えない補助線を見る力です。これを育てるには自然の中での遊びが最高にいいと仰います。だから、群馬の田舎の毛里田こども園はとてもいいと。「ヤル気をもって自分から学ぼうとする力!」これをどう幼児期に育てるか?です。

 

「考える力」というのは、学んだことを要点を「ギュッ!」とまとめるようなイメージです。そのために「Think Think」という教育アプリまで開発し世界のグーグルにも表彰されたそうです。

 

子育てのポイントは以下です。

1、子育てには正解はない。

2、5、6年生で子供や幼虫から蝶に変わる。この時がポイント。

3、子供のツノを折らない。失敗、危険、冒険こそが人間力を高める力になる。

4、「家族のルール」を決めて絶対に守らせる。ブレないこと。決まり事は理不尽でいい。

5、ノーベル賞を受賞するような人はみな「過集中」の人である。

6、「つ」のつく年齢(1歳〜9歳)までは子供は神様。子供から許してくれる。

7、今の親は子離れができない。これが引きこもりを作っている原因。

8、世の中は理不尽であり、失敗や困難こそが人生の肥やしになる。

 

そのために大事なことはお母さんが「ニコニコママ」であること。そのような「ニコニコママ」のご家庭はバツイチ同志がとても多いと仰います。

 

そして、社会で大成功しているスーパーマンに共通するのが、母親に「様」付けで呼ぶということ。そのお母さんをサポートするのが夫の役割だと仰います。

 

このコツは以下です。

1、「ママ友」を作る。

2、妻の仕事を応援する。

3、妻の趣味(韓流、ジャニーズなど)を全力で応援する。

多くの旦那さんが妻のニコニコカードを知りません。妻が何に興味を持っているのか知っておくことが大事ですよと。

 

そして、最後に子供がいじめにあったときの対処方法です。

1、くりかえす。

2、言い換える。

3、共感する。

 

この3つを行えば、子供は「ケロッ!」とします。十分自分自身で立ち直れるのです。学校は社会の前身。揉まれるために学校へ行くのです。学校や担任に文句を言っても子供は迷惑なだけです。「自分で乗り越える」ことを学ばせなくてはいけません。

 

そして、何よりも大切なのが「いつもの家」であるということ。これが何より子供たちを「安心」させると仰います。

 

その他、ご自身の体験や経験を踏まえて、楽しく笑わせながら沢山の学習や子育ての工夫をお聴かせていただきました。抱腹絶倒の講演会で、お腹がよじれる程楽しかったです。(笑)

 

多くのお母さん方がスッキリした表情で会場を後にされた様子がとても印象深かったでです。

 

誠にありがとうございました。是非、二回目も企画いたします。

 

<プロフィール>

高濱正伸(たかはま まさのぶ)

花まる学習会代表。1959年、熊本県生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学に入学。在学中から塾講師や幼児の野外活動の指導者などのアルバイトを経験。同大学院修士課程終了。93年2月、小学校低学年向けの「作文」「読書」「思考力」「野外経験」を重視した学習教室「花まる学習会」を設立。同時にひきこもりや不登校児の教育も開始。95年には、小学4年生から中学3年生対象の進学塾「スクールFC」を設立。算数オリンピック問題作成委員や決勝大会総合解説員も務める。

子どもを「メシが食える大人に育てる」ことが教育信条。教室での独創的な授業はもとより、サマースクールや雪国スクールなど、さまざまな試みが評判を呼び、たちまり爆発的な人気を得る。各地で精力的に行っている講演会は、毎回キャンセル待ちが出るほどの盛況ぶり。

著書に『夫は犬だと思えばいい。』(集英社)、『わが子を「メシが食える大人」に育てる』(廣済堂出版)、『13歳のキミへ』(実務教育出版)など多数。