NPO法人こどものための委員会による『セカンドステップ』(毎週火曜日 朝10:00より30分)を始めさせていただきました。4月からの年長クラスのみなさんが対象です。『セカンドステップ』というプログラムは米国で始ったものです。詳しい内容は、以下に書いてあります。
この運動は全国のこども教育にかかわっている大学教授、教育センター、保育園、幼稚園、教諭、少年院講師、医師、サポートセンタースタッフ、児童相談所職員などの人々が係わっております。
そして、太田市の場合、市長さんがこの『セカンドステップ』のすばらしさを御存じだったため、平成15年度の太田市の「市民活動啓発支援事業」により「日本こどものための委員会」が委嘱を受けて活動されているものであります。毛里田保育園は、この活動が太田市を含めた近隣に広がり、子供達の安定して精神環境を整えていく第一歩となりますよう願っております。
毛里田保育園 園長
セカンドステップ概要
セカンドステップは米国ワシントン州シアトルにあるNPO法人「Committee for Children」(こどものための委員会)によって1979年に開発された暴力防止プログラムで、生きる力と心を育むプログラムです。
米国教育省により全米の暴力防止プログラムの中から最優秀賞を受賞致しました。米国、カナダ、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、ドイツ、イギリス、スロバキア、アイスンド、カナダ領グリーンランドでは、既に15,000校以上の幼稚園、小学校、中学校において採用されております。日本においても数年前に導入されております。そして、2001年4月20日、NPO法人「日本こどものための委員会」が設立され、セカンドステップを広く普及させるための活動が始りました。我が群馬県では東京と共に全国にさきがけ、5年前から前橋、高崎の保育園、幼稚園で導入されております。
現在わが国の子供達の生活は、いじめ、校内暴力、不登校、薬物乱用、性の逸脱行為などの様々な問題を抱えるようになりました。このような問題の背景には子供達のおかれている環境の変化、規律意識の欠如、自立心の欠如、将来の目標に対する不透明性などがあり、その解決に向けて保護者や教育者、地域の関係者が協力してゆくことが求められています。
昨今、子供が成長していく中で、年齢の異なる多様な人々に接する機会が少なく、十分な人間関係を築きにくいことは大きな問題として認識しなければなりません。また、どう表現すれば自分の感情を伝えられるかという技術を身に付けずに育つケースも多々見受けられます。
このプログラムは、子供達が健全な対人関係を育み、自分自身で問題を解決する力を身に付けるためのプログラムです。特定の子供を選びだしてではなく、通常のクラスや集団を対象に指導するよう作られていますので、問題を持つ子への介入方法だけではなく、一般の子供への予防教育にも役立ちます。扱いにくい子供が孤立したり周囲から偏見をもたれなくてすむ利点もあります。むりやり教え込み、気付かせるのではなく、一緒に考えてゆく中で社会的スキルを身につけ、怒りや衝動をコントロールできるよう手助けをしてゆきます。「未就学児向け」のレッスンは、写真教材、指人形、歌、ゲームを通して衝動的行動や怒りの感情をコントロールしたり、相手を思いやる気持ちを育ててゆく訓練をします。幼児は集中できる時間が限られていますので、段階的に少しづつ教えると習得しやすいようです。レッスンは一週間に一回、30分程度のペースで全28回です。
第一章 相互の理解 子供の共感・自己表現能力を高めるために、
・他者の気持ちを感じ取り、他者の立場に立つ。
・他者に対して思いやりの態度を示す。
・自分の気持ちを表現する。
第二章 問題の解決 子供の衝動的・攻撃的言動をやわらげるために、
・問題解決のスキルを日常の対人関係に応用する
・社会的言動の練習経験を積む。
第三章 怒りの扱い 子供の怒りの言動をやわらげるために
・怒りの感情を自覚する。
・怒りをやわらげる方法を身につける。
以上のような行動目標を教材を使いながら、スキルを身につけ、社会への適応力を高めていけるようにサポートしてゆきます。子供の非行や暴力は社会的常識の不足や発達障害から発生するとセカンドステップでは捉えています。本来の家庭の役割が弱体化している現在、家庭のみの子育てを考えるのではなく、家庭、地域、社会全体で子供を見守り育ててゆくべきだという理念のもと、私たちは活動しています。家庭が悪い、学校が悪いなどと犯人探しをしても何も生まれません。教育はすぐに結果が表れるものではありまえん。学習したことを日常生活へ発展させてゆくことこそが重要だと考えております。教育現場と家庭、地域社会が連携して子供の健全育成に取り組んでいく必要があります。このセカンドステップがその一翼を担えれば幸いです。
NPO法人 日本こどものための委員会
太田市 島野正子